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トノの音楽そぞろある記

歌と音楽に関するコンテンツです
Cecilia Bartoli@Philharmonie Essen
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    ついにというか、まったくもって幸運というか、あの超絶の歌唱をする、Cecilia Bartoliを聴く機会を得た。

    当初は別の演目を聴くつもりで安価な席のチケットを手配していた。が、前日何気なくEssenでのイベントを見ていたら、なんと彼女が明日歌うという。事前のチェック漏れを悔やみつつも早速手配。舞台袖のかろうじて残ってる席を確保し、その時を待った。

     

    そのEssenという街。昨日のDuisburgからは電車で20分程度とほど近い。人口規模でいえば昨日のDuisbugが約48万、今日のEssenが約57万ということらしい(ちなみに昨日のDusserdorfは約60万)。

    会場のPhilharmonie EssenはEssen Hbf(エッセン中央駅)の南、歩いて10分程度の、広大な公園内の一角にあった。暗闇に発する光がまぶし過ぎるほどだ。

     

     

    外観もそうだが建物内も現代的。クロークやホワイエも十二分な空間を確保しているため居心地がいい。だが、余計な表示をしていないこともあり、自力で自席にたどり着くのは至難。随所に立つ案内担当の女性に確認してようやく自席に。

    内部はどこからでも舞台が観やすいつくりで申し分ない。

     

     

    さて、今日の彼女はチェロのSol Gabettaとの最新アルバム「Dolce Duello」に含まれる曲を中心にしているため、歌った曲は7曲と控えめだが、いずれも彼女の”奇跡的”と言っていい歌唱を堪能するには不足はない。

    中でも強く印象に残った3曲を挙げてみた。

     

     Albinoniの"Aure andate e baciate"はbaciateという単語にもあるように、ワクワク”!ドキドキ!が連続する内容であり、共演した3曲の中では最も快活で成功した曲。彼女もノリノリならSol Gabettamも思わず体が弾んでしまうくらい息の合ったコラボレーションであり、2人が楽しく歌い演奏するさまが会場内に満ち満ちた。

     

    次は Händelのアリアでは最も有名な曲のひとつである、"Lascia la spina"。この曲を聴いてこんな緊張感に包まれるとは思いもしなかった。

    それは開始の冒頭から感じられたが、彼女とコンマスとのタイミング合わせの時、一瞬彼女の顔が「そうじゃない」と言わんばかりの厳しい表情になった。演奏開始後もそんな彼女の意図を汲み取るように、コンマスは終始彼女とのアンサンブルのタイミングを図っていた。それは傍で観ていても明らかにわかるほどであり、会場も水面に波形も立たせないような緊張感が張り詰めていた。さもありなんだろう。

    彼女ぐらいになるとゲネプロでタイミングを合わせてもある意味、無意味になりかねない。というのも本番時には心模様によってはテンポ感は異なることがあるのではないだろうか。加えて、曲全体がadagioモードであり、更に遅いテンポになったらテンポ感がわからなくなる恐れがある。

    コンマスの最後のひと引きの弓が弦から離れたとき、すべてが開放されたかのような万雷の拍手が場内に響き渡った。彼女の満面の笑顔とともに。

     

    最後に取り上げるのはRaupachの"O placido il mare"。彼女のアルバム「St Petersburg」」に収められている曲だが、変幻自在に声を操る、彼女の卓越した能力を堪能するにはふさわしい曲のひとつと言っていい。たった一曲を、あたかもドラマのように、語りながら歌うように描き分ける凄み。聴衆は次々に繰り出される彼女の喜怒哀楽に一喜一憂しながらも、異次元の音空間に酔いしれた。"Lascia la spina"を上回る、今日最大の賞賛だった。

     

    またコンサート全体もオケのみあり、チェロの協奏曲ありと聴衆を大いに楽しませてくれるプログラム。Sol Gabettaの高い音楽性といい、コンマスのAndrés Gabetta (Sol Gabettaの兄らしい)の強力なリーダーシップといい、申し分ない。

    偶然発見したコンサートだったが、それだけに無上の喜び。感謝感謝。

     

     

    〈Data〉

     

     

    Große Stimmen

    Alte Musik bei Kerzenschein

    Cecilia & Sol

    "Dolce Duello"

    Barocke Arien für Stimme und Violoncello

     

    25.11.2017 Samstag 20:00Uhr

    Philharmonie Essen Alfried Krupp Saal

     

    Cecilia Bartoli, Mezzosopran

    Sol Gabetta, Violoncello

    Cappella Gabetta

     

    Johann Adolf Hasse

    Ouvertüre zu "Il Ciro riconosciuto"

    Antonio Caldara

    "Fortuna e speranza"

    Arie der Emirena aus "Nitocri"

    Tomaso Albinoni

    "Aure andate e baciate"

    Arie der Zefiro aus "Il nascimento dell’Aurora"

    Domenico Gabrielli

    "Aure voi de’ miei sospiri"

    Arie der Inomenia aus "San Sigismondo, re di Borgogna"

    Carlo Francesco Pollarolo

    Ouvertüre zu "Ariodante"

    Georg Friedrich Händel

    "Lascia la spina"

    Arie des Piacere aus "Il Trionfo del Tempo e del Disinganno", HWV 46

    Hermann Raupach

    "O placido il mare"

    Arie der Laodice aus "Siroe, re di Persia"

    Georg Friedrich Händel

    "What Passion cannot Music raise and quell !"

    Arie aus "Ode for St. Cecilia’s Day"

     

    Pause

     

    Luigi Boccherini

    Konzert Nr. 10 D-Dur für Violoncello und Orchester, G 483

    Christoph Willibald Gluck

    "Dance of the Furies"aus "Orfeo ed Euridice"

    Luigi Boccherini

    "Se d’un amor tiranno"

    Arie G 557

     

     

    【Pries】75.00€

    | 声楽曲2017 | 23:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
    Das Rheingold@Theater Duisburg
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      飛び石連休という貴重なお休みを利用してドイツの地へ。今回はまず、「ラインの黄金」を聴きにDuisburgまでやってきた。

      Duisburg、日本人にはあまりなじみのない街だが、立派なTheaterがあるのは欧州の地方都市ならでは。位置関係はDüsseldorfの北、電車で20分程度だから隣町感覚。そのためかDeutsche Oper am RheinのHPには、Opernhaus DüsseldorfとTheater Duisburgが、あたかもひとつの劇場のように一体的に宣伝(運営?)されているのがおもしろい。

       

      時は折りしも各地で始まったクリスマス市の真っ最中。駅から程近いところにあるメーンストリートは電飾の飾り付けに引き寄せられるように人々が繰り出していたが、その雑踏の中ほどを右に折れた先にTheaterはあった。

       

       

      内部は収容人数1400名程度の、こざっぱりとした様子。こちらもBayerische Staatsoperと同じく、開演10分程度前にならないと内部に入れなかった。(これがドイツのオペラハウスの常識?)

       

      さて肝心の上演だが、これが想像以上にすばらしかった。

      舞台下手には2階を意識した階段を設置。ラインの乙女たちとアルベリヒとの戯れは2階と階下を行き来することで表現した。

      また、舞台上には三箇所に円形のソファーを配置。その時々の場面に応じて何人かが一緒に座ったり、ひとり横たわったりと、場面転換せず情景を描写。そのため、観る側は自分なりに様々なことを想像しながら舞台を楽しめたのではないだろうか。

       

      歌手は全員が水準以上といっていい出来栄え。なかでも印象に残ったのはヴォータン役のJames Rutherford。その圧倒的な声量と演技力は、これまでのそう多くはないワーグナー鑑賞歴でもキラ星のごとく輝くものだ。

       

      またオケも素晴らしい。混沌とした中に真実を見出すかのような、冒頭のじわじわと迫りくる音の流れに酔ったかと思うと、突如として厳しく荒々しい音が飛び出す。それも力が入ってのパワー全開ではなく、余裕を持って迫りくる音なので聴いてる者は心地よさしか感じない。起伏溢れる演奏に隙が入る暇はなかった。

       

      今日の演奏、「なぜこれほどに歌手の声が響き、オケが鳴るのか?」と思うことしきり。会場がこじんまりしていることか?ホールの作りか?それもないとはいえないだろう。しかし、作品のへの”こなれ感”から発する部分がかなり大きいのではないだろうか。

       

      たとえば、冒頭のラインの乙女たち。日本で上演する場合、主要キャストは外国から招き、3人だけは日本人に割り当てたりする。また、すべて日本人キャストの場合、3人は若手が担当することが多い。確かに歌う量を考えたら相応の実力がないと勤まらないため、やむえないかもしれない。しかし、そういう場ばかり見ていると、それが当たり前と思ってしまうのが怖い。

      今日の3人の乙女たちも比較的若手のかもしれない。しかし、これまでに聴い乙女たちの中で最高の乙女たちの歌いっぷりだった。3人とアルベリヒとで繰り広げられた戯れにこれほどまでに引きこまれたことはなかったし、これこそ作曲者も望んだ姿なのだと感じた。

       

      それもこれも、全員の力を引き出して極上のものに仕上げた Axel Koberの指揮がなせる業だろう。

      うれしいことに聴衆も自分と同じ気持ちだったと知ったのは、タクトが下ろされた瞬間から始まった万雷の拍手は後にスタンディング・オヴェーションになったことだ。こちらでも今日のような演奏がそう多くはないことを示している証だろう。

       

      一地方都市の、一オーケストラが平然と?こんな演奏をしてしまうことに、ドイツの、欧州の底力と裾野の広さを改めて感じた次第。

      またひとつ、記憶に残る演奏にめぐり合えたことに感謝。


       

       

      P.S. 字幕付で上演されたが映し出され場所は舞台上辺の中心。だが、そこは構造物の一部である木枠。特別なスクリーン状のものはない。かつ、なぜか字幕がドイツ語。歌になってしまうと歌詞がはっきりわからないため?...わが街の劇場らしいサービス。

       

      チケットは劇場HPから直接購入しているが、チケット入手方法の選択肢にあるのが「home printing」。文字どおり家庭にあるプリンターでチケットを印刷し当日提示するもの。

      もちろんHPからの購入でも海外へ郵送してくれるし、劇場のBox Officeでの受け取りも可能fだが、送料負担、硬券の記念品的価値?を考えない、当日あたふたしないことを考慮すれば利用価値大。日本ではあまり見かけないのはなぜだろう?

      でも冷静に考えると、チケット転売が問題になっている折、home printingを通り越して、電子チケットや生体認証?にいくのはやむをえないか...

       

       

      〈data〉

       

      Theater Duisburg

      24. 11. 2017  19.30 Uhr

      Wagner:Das Rheingold

       

      Vorabend des Bühnenfestspiels „Der Ring des Nibelungen“

      Text vom Komponisten

      In deutscher Sprache mit Übertiteln

      Dauer: ca. 2 ½ Stunden, keine Pause

      Empfohlen ab 12 Jahren

       

      Musikalische Leitung: Axel Kober

       

      Wotan: James Rutherford

      Donner: David Jerusalem

      Froh: Bernhard Berchtold

      Loge: Raymond Very

      Fricka: Katarzyna Kuncio

      Freia: Anna Princeva

      Erda: Ramona Zaharia

      Alberich: Stefan Heidemann

      Mime: Florian Simson

      Fasolt: Thorsten Grümbel

      Fafner: Lukasz Konieczny / Sami Luttinen

      Woglinde: Heidi Elisabeth Meier

      Wellgunde: Kimberley Boettger-Soller

      Floßhilde: Iryna Vakula

       

      Orchester: Duisburger Philharmoniker

       

       

      【preis】 EUR 18,10

       

       

      | オペラ2017 | 23:57 | comments(0) | trackbacks(0) |
      イワン雷帝@NHKホール
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        演奏会開催の情報を知ったとき、「来た!きた、キター!」というのが正直な感想だった。この曲はおもしろい!と何回かこのブログでも書いたが、遂にだ...

        何せ、この曲は今から35年前、自分のクラシックへの扉を開いてくれたデビュー曲なのだから、思い入れもひとしお!加えて日本での演奏は「滅多にない」うえ、今回の指揮が最近活躍著しいソヒエフなのだからたまらない!

        そんな大きなる期待を胸に会場へ向かい、演奏を聴いた感想はと言うと...

        うーん...期待があまりにも大きすぎたのか、正直言うと個人的には満足とは言い難いかった。一言で言えば、きれいに纏まってはいたが、面白さが物足りない。

         

        まず、決定的だったのが曲のテンポ。

        全体的にやや遅い感じでこれがソヒエフのテンポ感だろうが、自分の思い描くのはもっとAllegroに近いもの。前口上に続く冒頭の「序曲」からして自分から見れば「ゆったり感」であったため、やや拍子抜け。ここはもっとキビキビとした演奏であってほしかったし、他の一部の曲も望む以上の速さではなかったのは惜しい。速さは緊張感を生むと思うが...

         

        そして意外と少なかったのが音のうねりを感じさせてダイナミック感。

        全20曲、一曲一曲が個性的な曲であり、その気になれば如何様にも描き分けることができると思うのだが、それが少ないために没個性の塊のように平板になってしまった。これでは曲全体の面白さも半減してしまう。

         

        また、合唱は総勢140名ほど(男声40、女声60、児童合唱40)。きれいには歌っていたが、この曲はきれいに歌うことだけを求めてはいない。求めているのは一番は「躍動感」であり「荒々しさ」、時には「野蛮さ」、時には「清らかさ」だろう。たとえば、「序曲」の合唱は「黒き雨雲が沸き上がり」である。その意味する内容を髣髴とさせるには、一音一音ごとにsfを刻むぐらいの勢いがなければ面白くない!「白鳥」はもっともっと女声陣が華やかさを出さなければ...

         

        語りの片岡愛之助さんは冒頭、オケと被ってしまい、語りの内容がはっきりと聞き取れなかったこと以外は徐々に調子が乗ってきて、健闘したと言えよう。

        35年前の時はバス歌手の岡村喬生さんだったが、この曲の語りは劇をリードする重要な役割がある。

        聴き終わって改めて考えてみると、一応音楽上「オラトリオ」という範疇には入っているが、「独唱、合唱、オーケストラを伴った一人芝居」と言ったほうが曲の面白さを伝えるには適しているのではないかと感じた。

        例えば、若かりしころの江守徹さんや平幹二郎さん級の方を「語り」に迎えて演ったら、面白さ100倍になるのではないだろうか。

         

        できることだったら、出演者の方全員に、オリジナルの「イワン雷帝」を見ておいてほしかった。あの、ある意味不気味な、毒々しいエイゼンシュテインのたぐいまれな映像を見たら、今日の演奏はがらっと変わっていたことだろう。

         

        今日聴いたのは2006年9月のデプリースト指揮都響による演奏以来なのだから、なんと11年ぶり。となると次は11年後???

        海外に行けばもっと聴けるチャンスは増えるが、「語り」は日本語で聴きたいことを考えると、ぜひ再び、近い将来、国内で演奏してほしい。そう願いながら"予習”のためにCDに手が伸びてしまった。

         

        P.S.独断的お薦めCD

        やはり、ムーティ指揮のフィルハーモニア(1977年)が断トツ。語りがロシア語であり演じ方も抜群!オケも合唱もキビキビ。ムーティの劇的な音楽づくりも素晴らしい!スラトキン&BBC響のプロムスライブ(2003年)も、語りは英語だが演奏は悪くない。

        一方、今日のソヒエフやゲルギエフ版もあるがいずれも「語り」はない。

         

         

        〈データ〉

         

         

        第1871回 NHK交響楽団 定期公演

        2017.11.17(金) 19:00

        NHKホール

         

        プロコフィエフ(スタセビッチ編):オラトリオ「イワン雷帝」

         

        指揮:トゥガン・ソヒエフ

        メゾ・ソプラノ:スヴェトラーナ・シーロヴァ

        バリトン:アンドレイ・キマチ

        合唱:東京混声合唱団

        児童合唱:東京少年少女合唱隊

        語り:片岡 愛之助

         

        【料金】 E席 2,000円

         

         

         

         

         

         

         

         

        | 声楽曲2017 | 23:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
        NNTT Young Opera Singers Tomorrow 2017@新国立
        0

          砂田さんからのお誘いにより、新国のオペラ研修生によるガラコンサートに足を運んだ。

          場所は中劇場。思ったより会場まで時間がかかってしまったので、開演の午後7時に間に合わず、場内に入れたのは2曲目からとなってしまったのは想定外だったが、舞台との距離感も近く歌を聴くには最適な場所だ。

           

          今回は、第18期〜20期の総勢15人が、全体は前半が〈歌曲の部〉、休憩挟んだ後半が〈重唱の部〉の二部にわたって披露するというもの。そして、砂田さんは2番目の登場だったので、席に座った瞬間から聴くことに。。。

           

          印象に残ったのは、贔屓目なしにやはり砂田さんだろう。前半はデラックアの歌曲、後半はメノッティの重唱と、ともに初めて聞く曲だが、歌の魅力を存分に引き出す能力は流石。特にデラックアは彼女のリリコ・レッジェーロを味わうにはいい曲だ。

          また、宮地さんの早坂作品は、”尺八の息づかいそのままを思わせる”とプログラムの作品紹介にあったが、まさにその雰囲気を十二分に伝えることに成功。無音の小節では彼女のかすかな声の振動が天井で響いているという不思議な瞬間を体験もできた。

           

          それにしてもプロの道は始まったばかり。それぞれの夢に邁進してほしいと願いつつ、会場を後にした。

           

          〈データ〉

           

          NNTT Young Opera Singers Tomorrow 2017

          2017.11.14(火) 19:00

          新国立劇場 中劇場

           

           

          <歌曲の部>
           1.G.ヴェルディ: "L'esule"(亡命者)伊良波良真  
           2.E.デラックア: "Villanelle"(牧歌)砂田愛梨   
           3.J.ブラームス: "Wenn ich mit Menschen"(たといわたしが、人々の言葉や御使たちの言葉を語っても)氷見健一郎
           4.H.ヴォルフ: "Die Bekehrte"(心がわりした娘)吉田美咲子  
           5.H.ヴォルフ: "Seemanns Abschied" (船乗りの別れ)高橋正尚    
           6.S.バーバー: "Sure on this shining night", "Sleep now" (この輝ける夜にきっと)(今や眠れ) 十合翔子    
           7..グアスタヴィーノ: "La rosa y el sauce"(薔薇と柳)水野優 
           8.早坂文雄: "うぐひす" 宮地江奈
           9.F.リスト: "Pace non trovo"(平和は見つからず) 荏原孝弥    
          10.R.シュトラウス: "Ständchen"(セレナーデ)西尾友香理

          <重唱の部>
          11.J.マスネ『マノン』より "Toi Vous!"(君!あなたでしたか!)
            平野柚香(マノン)、水野優(デ・グリュー)
          12.G.ヴェルディ『リゴレット』より "Mio padre! Dio mia Gilda!"(お父様!ジルダ!) 
            斉藤真歩(ジルダ)、野町知弘(リゴレット)
          13.G.ロッシーニ『セビリアの理髪師』より "Don Basilio!" (ドン・バジリオ!) 
            十合翔子(ロジーナ)、高橋正尚(フィガロ)、荏原孝弥(アルマヴィーヴァ)、
            氷見健一郎(バジリオ)、伊良波良真(バルトロ)
          14.G.ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』より "Il pallor funesto orrendo"(恐ろしく不吉な青白さが) 
            西尾友香理(ルチア)、野町知弘(エンリーコ)
          15.R.シュトラウス『ばらの騎士』より 

             "Wie himmlische, nicht irdische,wie Rosen"(地上のものとは思えぬ天上のばら) 
            吉田美咲子(ゾフィー)、一條翠葉(オクタヴィアン)
          16.G.C.メノッティ『電話』より "Hello this is Lucy~"(もしもし、ルーシーよ) 
            砂田愛梨(ルーシー)、高橋正尚(ベン)
          17.G.ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』より "Lucia perdona"(許してくれ、ルチア) 
            宮地江奈(ルチア)、濱松孝行(エドガルド)

           

          Finale

          G.ヴェルディ: 『ファルスタッフ』より "Tutto nel mondo e burla" (世の中全て冗談だ)

           

          ピアノ:河原忠之、岩渕慶子、高田絢子

           

          【料金】 2,160円

           

          | 声楽曲2017 | 23:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
          ポリテク男声合唱団@トリフォニー
          0

            「無料招待のコンサートがあるんだけど、どう?」と職場の先輩から誘われ、フィンランド・ポリテク男声合唱団のコンサートに出かけてきた。

            そもそもトリフォニーホール開館20周年記念で開催されたが、来日の真の目的は翌日の「クレルヴォ交響曲」演奏のためとのこと。

            人数は60名程度。ある大学のOBが中心となって演奏活動をしており、CDも出しているらしい。演奏はアカペラ。

             

            合唱団が入場し、さあこれから第一曲目と思ってよく見たら、1階フロア前方四隅に男性4人が待ち構えるように立っていた。

            そして、羊を呼び寄せるような「ホォー」との掛け声を発しながら次第に中央に移動。それに呼応するようにほかの3人も交互に掛け声をかけ続け、次第に4人の声が収れんするように合唱となり、舞台上の合唱団本体に溶け込んでいった。これが今日一曲目のIlona Korhonenの「歌で」第一部前編の始まりだった。

             

            団員が舞台下手に立ち、2~3曲づつ、曲の成り立ちや内容を日本語で(たぶんローマ字で書かれたであろう原稿を手に持ってだが...)紹介。演奏が終わると、別の団員が出てきて同じことを行うそんなフレンドリーな演出。また、曲によって何人かの立ち位置も入れ替わる周到さもあり、全14曲、1時間余の演奏会はさわやかな余韻を残して、あっという間に過ぎ去った印象。

             

            特に印象的だった曲を何曲か。。。

            短いフレーズが連続して歌われる "恋人の渡航" 、歌詞はわからないが詩の内容を想像できる曲のイメージがすばらしい "尊い祖国"

            力強さ溢れる "歌手”、ゆっくりとした時間を感じさせる "長い一日が終わる” など。

            そして極めつめは、やはりアンコールの ”フィンランディア"だろうか。われわれが聞いても何か胸が熱くなるのだから、彼らにとっていくばくのものか...

             

            聴衆の厚い拍手を浴びている最中、舞台上からひとりがフロアーに降りてきたので「何が始まるのかな?」と思ったら、さにあらず。彼はカメラを取り出し、舞台上の仲間の雄姿を撮り始めたのだった。なんとほほえましい光景。

             

            P.S. 世界の武満の曲はイメージは判るような気がするが、難解だった。

             

             

            〈データ〉

             

            すみだトリフォニーホール開館20周年記念

            フィンランド・ポリテク男声合唱団

            2017.11.7 19:00

            すみだトリフォニーホール

             

            指揮: Saara Aittakumpu

             

            1. IIona Korhonen: Laululla osa 1 ”Joko mie laulan,laiha poika?"(「歌で」第一部前編 ”わずかな我なのに、歌おうか”)
            2. Jean Sibelius: Venematka (船の旅)
            3. Selim Palmgren:Kuulutuksilta (結婚の唱え)
            4. Tapani Länsiö: Armahan kulku (恋人の渡航)
            5. Toru Takemitsu: Grasss (芝生)
            6. Jean Sibelius: Sortunut ääni (割れた声)
            7. Heikki Klemetti: Oi kallis Suomenmaa (尊い祖国) 
            8. Lotta Wennäkoski: Humina kuiskina (ひそひそ唸り)
            9. Einojuhani Rautavaara: Laulaja (歌手)
            10. Juhani Komulainen: No longer mourn for me (私を悼まないで)
            11. Arthur Sullivan: The Long Day Closes (長い一日が終わる)
            12. Leevi Madetoja: Ilta (夜)
            13. Toivo Kuula: Iltapilviä (夕暮れの曇)
            14. IIona Korhonen: Laululla osa 2 "Suu suella, pää revolla" (「歌で」第二部後編 ”狼は口、狐は頭”)

             

            (アンコール)Jean Sibelius: フィンランディア

            | 声楽曲2017 | 23:15 | comments(0) | trackbacks(0) |
            Harry Potter@Sydney Opera House
            0

              3か月ぶりのシドニー。季節は初春というところだろうか。気温も今の東京と同じくらいで過ごしやすい季節だ。

              ハリーポッターのフィルムコンサートがあるというので、オペラハウスに足を運んだ。

               

              日本でもこの種のコンサートはやっていると思うが、生オーケストラの演奏付で映画上映をするというもの。

              残念ながらハリポタを見るのは初めてなのでストーリーも知らないが、会場は大盛り上がり。

               

              まず指揮者が登場し、「今日は○○や△△(※映画の登場人物名)に会える!楽しみだ!」(というようなことをしゃべっていた気がする???)と言いながら、拍手を求める手による挑発が繰り返されると、会場から「わぁーわぁー」とそれに応える歓声。

              上映中も、悪が正義に打ち負かされる(?)場面のときは、「わぁー」という歓声と拍手の繰り返し。完全に映画の中の入り込んで共感している様子。

              上映も終わり、出演者のテロップが流れるごとに、人気の度合いによってその差は歴然の拍手が起こる。

               

              初めて体験したこの種のコンサートだったが、相変わらず情景描写力が冴えるジョン・ウィリアムズの音楽が人々の没入感をさらに刺激したことで、個人的にも満足感大だった。

              日本でもやったら見てみたい気がするし、いまさらながらビデオでハリポタ見ようかな???

               

               

              P.S.この前のクラシックコンサートでは気がつかなかった(禁止?)が、会場内にロビーで売っているサンドイッチやワイングラスを持ち込む人が多くいた。まるで映画館のようだが、さすがにガラス製品はまずくないか???と思いながら目がきょろきょろ。これも習慣の違いかも。

               

               

              〈Data〉

               

              Harry Potter Film Concert Series

              Harry Potter and The Chamber of Secrets IN CONCERT

              SATURDAY 7 OCTOBER 2PM

              Sydney Opera House Concert Hall

               

              Jeffrey Schindler : conductor

              Sydney Symphony Orchestra

               

              Live on stage and screen with John Williams' score

               

              【price】109.00A$

              | オーケストラ2017 | 22:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
              神々の黄昏@オペラパレス
              0

                マエストロ飯守の「リング」もいよいよ第3日目。週末のチケットが入手できなかったので平日に来たが、会場は満員の入り。

                 

                ソリスト陣は粒ぞろいでこれ以上何を望むかと言えるほどの出来栄え。中でも圧巻だったのが、ブリュンヒルデ役のペトラ・ラング。

                尋常ではないというのはこういう状態を言うのだろう。序幕のZu Neuen Tatenから終幕のFliegt heim,ihr Rabenに至るまで、声は減衰するどころかあと何時間でも歌えそうな勢いと伸びを保持。全身をバネにして、骨の髄から出ている声であるかのような印象だ。最大級の賛辞を贈りたい。

                聴くところでは、来春の東京春祭で「ローエングリン」を演る際、オルトルート役で出演するとのこと。早くもこちらも期待大。しかも、ローエングリン役がフォークトというのだからたまらない。

                 

                第3日では、第二幕で「リング」唯一の合唱も聞きもの。

                第3場のハーゲンの挑発的な「Hoiho! Hoihohoho! Ihr Gibichsmannen」に先導されたギービヒの家臣たちの男声合唱は血沸き肉躍る躍動感に満ちたもの。一転して第4場でのグンターとブリュンヒルデを迎え入れる「Heil dir,glucklicher Gibichung」のなんと厳かなことよ。。。マエストロも指示出しの連続で猛烈な指揮ぶりだ。

                 

                オケの読響も力演。時折金管から???というような音もあったが、全体の出来具合を見たら些末なこと。ワーグナーにふさわしいぶ厚い響きがあるかと思えば、繊細な音の連続も申し分ない。

                 

                そんなソリストやオケすべてを統括したマエストロ。

                演奏が始まるとともに、時折身を乗り出してマエストロをチラ見していたが淡々としていた。が、そんな指揮ぶりとは裏腹にオケから紡ぎだされる音は起伏に富んだもの。

                しかし「ジークフリートの葬送行進曲」ではさすがに一段と気張っていた。こちらもその間は身を乗り出してマエストロの背中を一点凝視。ここは「力を入れるな」と言っても自然と入る魔力を持っている。そんな力演を見ていたら、ふと思った。

                「マエストロはここを演奏したくてこれまで”リング”を演奏してきたのではなかろうか。たぶん今現在は幸せに満ち足りているのではないだろうか」と。

                 

                そんなことを思ったせいか、カーテンコールで聴衆の喝さいに応えるマエストロにはやり遂げた満足感が漂っていたような気がする。幸せな時間を共有できたことに感謝。

                 

                 

                〈データ〉

                 

                 

                2017/2018 シーズンオペラ

                2017.10.4(水)

                オペラパレス

                楽劇「ニーベルングの指輪」第3日

                 

                リヒャルト・ワーグナー:神々の黄昏

                 

                指揮:飯守 泰次郎

                演出:ゲッツ・フリードリヒ

                 

                ジークフリート:ステファン・グールド

                ブリュンヒルデ:ペトラ・ラング

                アルベリヒ:島村 武男

                グンター:アントン・ケレミチェフ

                ハーゲン:アルベルト・ペーゼンドルファー

                グートルーネ:安藤 扶美子

                ヴァルトラウテ:ヴァルトラウト・マイヤー

                ヴォークリンデ:増田 のり子

                ヴェルグンデ:加納 悦子

                フロスヒルデ:田村 由貴絵

                第一のノルン:竹本 節子

                第二のノルン:池田 香織

                第三のノルン:橋爪 ゆか

                 

                合唱:新国立劇場合唱団、二期会合唱団

                管弦楽:読売日本交響楽団

                 

                【料金】 A席 21,600円

                 

                | オペラ2017 | 23:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
                The Damnation of Faust@Barbican
                0

                  聞き知っているだけだった「ファウストの劫罰」を歌いきってからもう一年になるのだから、時の移ろいの早さには困ったものだ。

                  その魅力に取り付かれてしまってから、「演奏会はないものか?」と日本では望めないため海外に眼を向けてきた結果、今年2月にはリエージュへ飛んだ。

                  その後も日程を睨んできたが、ついに「今年の本命」といえる演奏会を見つけたのでやってきた。場所はロンドンである。

                   

                  初めてこの地に来たのはたぶん20年以上前。それから世の中は大きく変わった。

                  しかし、ヒースローから中心部へ向かうPiccadilly Lineから眺める風景-レンガ造りの家から突き出ている煙突、その向こうに広がるどんよりとした曇り空-は、当時と変わらず何事もなかったように同じだった。

                   

                  滞在の最後の夜に演奏会はあった。場所はBarbican。tubeのBarbican駅を降りて地上に出たとき、初めて来たときの風景を思い出した。「そうだ、そうだ。このトンネル状になっている道を抜けたところがBarbicanだった」と。そしてその時は聴いた曲は「メサイア」だったことも。Barbicanの外観も変わっていなかった。

                   

                   

                  会場内も記憶と違わなかったが、よく見ると客席の高低差が非常になだらかなことを再発見、敷地を十分にとっており圧迫感のないのは居心地がいい。

                   

                   

                  さて、肝心の演奏会。これがこれ以上何を望むかと思える完璧な出来!ここまで合唱、ソリスト、オケが一体となったファウストの演奏は今後聴けるかどうか疑わしいほどで、すばらしいの一言に尽きる。

                   

                  まず何より、合唱が尋常じゃない。付属のLondon Symphony Chorusで、人数は130人程度、5.5対4.5でやや男性が多い陣容。数々の録音もある実力十分の合唱団だが、その上手さにはとてもいじゃないが敵わない。

                  何よりいいのは、塊としての一体感。生命が宿る生き物のようにその中に”個”は見えずに、大きな”個”だけが自由自在に音を繰り出していく。指揮者の棒で縦横無尽にいかようにも変化していく心地よさ。

                  そこから感じるのが力みがないこと。合唱の本質を一人ひとりが理解しているからこそなせる業だ。歌いこなれているいることがひしひしと伝わってくるパーフォーマンスの良さだ。

                  そのような音の塊が完全にオケと一体化しているのだから、凄みある演奏にならないはずがない。

                   

                  冒頭の軽やかな「農民たちのロンド」、遥か彼方の天から聴こえてくるような誘いで始まった、前半の山場である「復活祭の合唱」、飲んべえの合唱や地の精と空気の精の合唱、兵士たちの合唱や学生たちの合唱等々、秀演は数え上げたらきりがない。

                   

                  また、ソリスト陣も充実。この物語の鍵を握るメフィストフェレス役は当初予定されていたのGelald FinleyからChristopher Purvesに交代になったが、十二分な出来で劇を引っ張った。またマルガレーテ役のKaren Cargillはかなりの実力者。「トゥーレの王」もちろんよかったが、ファウストとの二重唱、ロマンスは圧巻の出来。その豊穣な歌いっぷりは心に響く。

                   

                  そして何よりこの大曲を終始緊張感に満ちたものに仕上げたマエストロRattleは、やはり凄い。

                  一曲一曲の中でも音の緩急を織り交ぜて作り上げて行くさまは、曲全体に緊張感を生む源になっているうえに、次曲へのステップへと繋がっている。この好循環が連続しているのが凄さまじい演奏になったのではなかろうか。

                  例を挙げると有名な「ハンガリー行進曲」。誰もが最後は高らかな咆哮で期待しているが、彼は咆哮した後、すぅーと音を引き取っている。いわば鳴らしっぱなしで終わらないのだ(これは他の演奏を聴いて検証が必要かもだが...)

                  また合唱やオケとの音のバランス感覚も卓越している感がある。

                   

                  地獄落ちから伏魔殿の怒涛の合唱も終わった後、終局の「天国にて」で思わぬことが待っていた。

                  「合唱が少し厚いかな?」と思っていたら迂闊だった。最前列で転落防止柵のため視界が舞台しか見えないため、気がつかなかったが、乗り出してよく見ると舞台下の客席最前列に少年少女合唱団が入場して歌っていたのだった。途中からマエストロも横向きになりながら棒を振ってもいたが...

                  マエストロもこの大曲の終曲というよりは、「すべての人は望みを捨てるなかれ、幸せに微笑みかけたまえ」という思いで振っているような気がした。

                  そした静かにタクトがおろされて数秒後、会場内から怒涛の拍手が沸き起こった。それはすぐにスランディング・オヴェーションとなっていった。幸せに溢れた時間だった。

                   

                  今日のような演奏を聴いたら、何か次の機会を得るのが怖いくらいだ。しかしながら改めてこの曲の面白さに惹かれてしまったからには、これからもファウストの追っかけは続くだろう。

                   

                  〈Data〉

                   

                  LSO SEASON CONCERT

                  Sunday 17 September 2017    6:00PM

                  BARBICAN HALL

                   

                  THE DAMINATIION OF FAUST

                   

                  Sir Simon Rattle : conducter

                  Karen Cargill : Marguerite

                  Bryan Hymel : Faust

                  Chiristopher Purves : Mephistopheles

                  Cabor Bretz : Brander

                  London Symphony Chorus

                  Tiffin Boys' Choir

                  Tiffin Girls' Choir

                  Tiffin Childrens' Chorus

                   

                  price: £20.00

                   

                   

                  P.S.倫敦夜話

                   

                  現地到着は15日の夕方。やっと落ち着いてテレビをつけると、BBCが「London tube Explusion」と。「あぁ...」と思った後よく聞いてみると起きたのが同日の通勤時間帯。この後犯人と思しき少年らは捕まったが、何事もなきように。

                   

                  また16日には初めてImperial War Museumを訪れた。和訳名が「帝国戦争博物館」と物々しい名称だが、奇しくも今年は設立してから100年というので、記念関連グッズも所狭しと売られていた。第一次大戦、第二次大戦、そして最近の戦争まで実物も多数展示されていた。

                  びっくりしたのはたくさんの人が訪れていたこと。日本でそれに類する施設にどれほどの人が行ったことがあるかを考えれば驚くほどだ。たぶん、”戦い”に対する考え方の違いかもしれないが、歴史の一部に向き合っている姿勢なのだろう。その前に訪れたTate Britain に引けをとらない混みようだ。

                   

                  しかし当地では関連グッズを売る事にかけては世界一かもしれない。先のImperial War Museum然り、Tate Britain然り、Barbican然り(文具やトートバックなど)。買う人も多くいるので成り立つ商売か。

                  | 声楽曲2017 | 23:31 | comments(0) | trackbacks(0) |
                  Opera House@Sydney
                  0

                    初めてやって来た南半球。それもオペラハウスが超有名なシドニーだ。

                    Airport linkと呼ばれる空港と市内を循環する電車に乗って、オペラハウス最寄りのCircular Quayで下車。

                    目前には美しいSydney Coveとともに左手にはこれまた有名なHarbour Bridgeの威容が目に飛び込んできた。

                    高架から降りて地上の出口を打たら、これまたビックリ。目前に観光フェリーの船着き場Ferry haarvesgが広がり、すごい人波。それをかき分けながら湾を左手に見るように歩き出すと、湾沿いに遊歩道が広がっている。そうしてしばらく歩いたその先にオペラハウスはあった。

                    それは意外に巨大だった。


                     

                    更に近づくと、聖なる地への歩みを求めるかのように階段が広がっていた。そしてコンサートホールの内部へ。

                    確かに複雑極まりない様子が伺える。これは時間もお金もかかるはずだ。

                     

                    しかしホール内はさすがにそこまで冒険的ではないが、これまた素晴らしい!

                     

                    ところで肝心のコンサートの中身。

                    DANCING WITH THE ORCHESTRAと銘打ち、コダーイ、バルトーク、ラフマニノフの曲を並べた。

                    かなり渋いラインナップかと思ったが、これがなかなかいい。

                    いずれも個人的にはこれまでなじみのない曲ばかりだが、それぞれの作曲家の「個」が際立つ秀作。

                    バルトークのヴァイオリン協奏曲もよかったが、より印象に残ったのはラフマニノフ。

                    ワルツを奏でた後のフィナーレまで持っていく圧倒的な爆発力は音のマジックを聴いているよう。日本ではどれほど演奏されているのかわからないが、今後は要チェックの作品だ。

                     

                    それにしても、ポップスのコンサートを聴いた後のような口笛や掛け声で出演者を称賛したり、オケもそれにこたえるかのように?舞台後方の観客に向かって挨拶するために、180度回転して正面にお尻を向けるなどのウィットに、オーストラリアンがより気軽に身近にコンサートを楽しんでいる気風が見て取れたような気がする。

                     

                     

                    P.S. 「南半球ではキッチン等で水が管に吸い込まれていくとき、水の巻き方が北半球と逆」とのことだが...今回は確認し忘れ。次回は必ず...

                     

                     

                    〈データ〉

                     

                     

                    DANCING WITH THE ORCHESTRA

                    GREAT CLASSICS

                    SATURDAY 15 JULY, 2017 2PM

                    SYDNEY OPERA HOUSE CONCERT HALL

                     

                    James Gaffigan : conductor

                    Alina Ibragimova : violin

                    Sydney Symphony Orchestra

                     

                    ZOLTAN KODALY : Dances of Galanta

                    BERA BARTOK : Violin Concerto No.2

                    SERGEI RACHMANINOFF : Symphonic Dances, Op.45

                     

                    【price】 69.00 a$

                    | オーケストラ2017 | 18:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
                    ジークフリート@オペラパレス
                    0

                      マエストロ飯守による「リング」も第2日目、「ジークフリート」だ。

                       

                      第一幕はあまり音楽の起伏がないため、ややもすると退屈とは言わないまでも、集中力を持続するにはそれなりに覚悟が必要だった。しかし、第二幕、第三幕と進むにつれて調子は尻上がりに上昇。何といっても第三幕のジークフリートとブリュンヒルデは圧巻!これ以上何を望むだろうかという出来。

                       

                      ソリスト陣もマエストロ自ら「現在最高の人」を選んだといわれるほどで甲乙つけがたいハイレベルの陣容。しかし、何といっても第三幕の圧唱はもとより、劇全体を引っ張ったジークフリート役のステファン・グールドには圧倒された。

                      他のソリスト陣もそうだが、音の減衰とは全く無関係のような歌いっぷり。それも目いっぱい声を張り上げている風はまったくなく、普通に歌っているように聴こえるさまは恐ろしささえ感じる。

                      座った席は2階だが、ここは視覚的にはいいが、音響的にはややくぐもって聴こえることは体感的な事実。その席でさえ音が明瞭に聴こえてきたのにはビックリした。

                       

                      オケの東響も大健闘。在京オケでは歴史もあり、比較的オペラも演奏しているとはいえ、その場数は決して多くはないはず。ましてワーグナーである。序曲を引いて終わりのコンサートとはわけが違うはずだ。

                      しかし、第一幕こそもたつき感を感じた個所もあったが、徐々に乗ってきて、最後まで澱みない音の流れを作り出していたことは評価されるべき。

                       

                      そして、マエストロ飯守。芸術監督として、最初で最後の「リング」を敢行することを考えたらその意気込みは並々ならないだろう。そんな意気込みが空回りすることなく、これまでの築き上げてきた「マエストロのワーグナー」らしく、うねりと静寂さも見事に表現していたのはさすがである。体の切れもよく、体調も申し分ないと見えたので、その分音も歯切れ良かった。

                      終演後、ソリストの奮闘に、オケ全員が惜しみない拍手を送っていたのが印象的。オケもさぞ感激したであろうことは間違いない。

                       

                      今年完結した、ヤノフスキによる演奏会形式の「リング」も素晴らしかったが、やはり舞台付きで見るのは格別。いよいよ今秋に完結するこの「リング」も期待大である。

                       

                      P.S. 森の小鳥役で出演した日本人歌手4人も健闘。4色の鳥の衣装を纏い、木にとまっている様を模した柱の陰から半身を出して歌っていたが、何を支えにあんな辛い姿勢で歌っていたのだろうか??? 見たところ天井から釣っているようでなかったので、柱の中に作った足用の引っかけ棒に足をかけ、片手は手首を固定し、柱の中に作った引っかけ金具に引っかけた?と勝手な想像をしてみたが...

                       

                       

                      〈データ〉

                       

                      楽劇「ニーベルングの指輪」第2日

                      2017.6.14(水) 16:00

                      オペラパレス

                       

                      リヒャルト・ワーグナー:ジークフリート

                       

                      指揮:飯守 泰次郎

                       

                      ジークフリート:ステファン・グールド

                      ミーメ:アンドレアス・コンラッド

                      さすらい人:グリア・グリムスレイ

                      アルベリヒ:トーマス・ガゼリ

                      ファフナー:クリスティアン・ヒュープナー

                      エルダ:クリスタ・マイヤー

                      ブリュンヒルデ:リカルダ・メルベート

                      森の小鳥:鵜木絵里、吉原佳子、安井陽子、九嶋香奈枝

                       

                      管弦楽:東京交響楽団

                       

                      【料金】 A席 21,600円

                      | オペラ2017 | 23:17 | comments(0) | trackbacks(0) |
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