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トノの音楽そぞろある記

歌と音楽に関するコンテンツです
アレクサンドル・ネフスキー@愛知県芸術劇場
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    先月に続き、「アレクサンドル・ネフスキー」を聴いてきた。場所は名古屋だ。

     

    生演奏を聴くのは3回目でもあるため、今回は今まで気付かなかったような弦のトレモロなどが聴こえ、思わず「はっ」とする瞬間も。

     

    合唱はグリーン・エコー。名古屋では歴史ある団体のようだが初めて聞かせていただいた。人数は女声90、男声40の130人ほど。

    力演ではあったが、物足りなさを感じたのも事実。

     

    曲から想起される、大地からじわじわと湧き上がってくるエネルギーというか熱気が伝わってこない。そのため音が平板に聴こえてしまい、音のうねりが感じられずじまい。第4曲など、マエストロが盛んに合唱も挑発しているのだが、次のffが出で来ない。たぶん、全曲mfかfで歌ってしまっているので、膨らみ切れないのだと思う。

    また楽譜の手持ち。東響コーラスのように「必ず暗譜」がいいかどうかは別として、今日のような激しい曲は一部でもいいから暗譜で歌うべきだと思う。中には暗譜されている方もいたであろうが、楽譜の”ガン見”は曲の勢いを削ぐばかりでいいことはない。

    合唱団には今後のさらなる精進を期待したい。

     

    6曲目に出てくるメゾ・ソプラノ独唱。今日の福原さんは1曲目から舞台上に座っている状態だったが、過去3回聴いた演奏の中ではもっとも詩の意味を導き出した歌いっぷりだった。

     

    ショスタコもハチャトリアンも指揮者、オケともきりり!と引き締まった好演だっただけに、メインプロでの消化不良感が残念だった。

     

    P.S. ハチャトリアンのフルート協奏曲ってどんな曲?と思っていたら、聞き知ったメロディーが...プログラムをよく見ると、確かにヴァイオリン協奏曲の編曲と書いてある。

    去年聴いたユリア・フィシャーの演奏も凄かったが、今日のフルート版も緊張感漲る、素晴らしい演奏だった。

     

     

    〈データ〉

     

    名古屋フィルハーモニー交響楽団 第443回 定期演奏会

    2017.2.25(土) 16:00

    愛知県芸術劇場 コンサートホール

     

    ショスタコーヴィチ:交響詩「十月革命」

    ハチャトリアン:フルート協奏曲(ヴァイオリン協奏曲の編曲)

    プロコフィエフ:カンタータ「アレクサンドル・ネフスキー」

     

    【料金】 A席 5,100円

    | 声楽曲2017 | 22:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
    La Damination De Faust@Opera Royal de Wallonie Liege
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      ついに来てしまった、リエージュへ。

       

      「ベルギー第五の都市は?」と聞かれて即座に答えられる人は相当なベルギー通以外無理であろう。それほどまでに我々にはなじみがない街ではあるが、「ファウストの劫罰」が演じられるということを聞いて、遥々その街を訪れることになった。"あの日"からなぜそれほどまでに嵌まってしまったのかは自分でもわからないが...

       

      今回はオペラとして上演されるので演出付。そしてその演出はモーツァルトで一時代を築いたRuggero Raimondiが担当するという。ということで今回はその演出から一言。

       

      舞台上の物理的な構造物といったら、半円柱の工事現場の足場のようなものが一対のみ。あとは映像やロールスクリーン通した光でイメージを描いていく手法が取られた。しかし目で見て感じる限りではオーソドックスを基本としつつ、イメージが膨らむ箇所は独自の世界観で表現していた。

       

      冒頭の"農民たちのロンド"で、農民たちが踊りながら入ってきて歌ったり、"地下酒場"の場面では飲んだくれらしく振る舞うなど、台本を忠実に再現した(というかあまりイメージを広げようがないかもだが...)箇所。ただし、あまりに素直すぎて陳腐化の印象を受けてしまう場合もある。最終の「地獄落ち」の場面。舞台に映し出されたのは鎖状に連なった骸骨。ちょっとイメージが安易のような気がしたが...

       

      また"ハンガリー行進曲"の場面では、戦場の実際の映像(たぶん第一次大戦等)や写真が映し出され、それらから飛び出したように合唱出演者がその場面にあった演技をしていくというもの。中には近撮で目を覆いたくなるような写真もあったりだったが、これも現実の姿を直視させたかったのだろうか。

       

      そんななか秀逸と思えたのが、"Dors...で始まる"地の精と空気の精の合唱〜ファウストの夢"の場面。

      白銀色の衣装を全身にまとった精たちが這うようなかたちで薄暗い舞台上に静かに散らばり、固まり、ファウストとともにその夢を表現しているのだ。身動きさえ困難な状況でのアンサンブル、そして入りと同じく静かに引いていく終曲の場面などは見ごたえ十分。

      今日の合唱、”農民たち”や”飲んだくれ”のように、舞台上でいきいきと歌い振舞う場面もよかったが、むしろこの”精霊たち”や”復活祭の合唱”など、バックコーラスのように舞台上に姿を見せないで歌う場面のほうがより精緻にそして舞台と一体化している感だった。

       

      さて、ソリスト陣。手堅い歌唱で最後まで楽しませてくれたが、しかしなんといってもIldebrando D'Arcangeloが一頭地を抜いているのは明らか。

      この曲上演の成功のポイントの一つは”劇の進行係”的な役割もあるメフィストフェレスの出来如何にあるが、マルチな彼はメフィストフェレスも見事にメフィストフェレスらしく歌ってくれた。歌唱の押し出しや機敏な演技も申し分ない。

       

      指揮者やオケの切れ味が今一歩であったため、”三幕終曲の3重唱”や”地獄への騎行”、そして”地獄落ち”も勢いという面ではもっとほしかったとは思う。しかし、海外でこの曲を体感できたことで、この曲の違った魅力に接することが出来た気がする。

       

      また、このリエージュという街。人口は20万人にも満たない地方都市であるが、歴史的な経緯もあるだろうが、国立のオペラハウスが運営されている。こういった街が他の欧州の街にもあるんだろうなと思う時、当地の人々にとってオペラは日常に存在することを改めて感じた次第。

       

      P.S. 幕上に字幕が...よく見るとフランス語、オランダ語、ドイツ語の3カ国対応。この街の位置関係がよくわかる。

       

       

       

      〈データ〉

       

       

      Opéra Royal de Wallonie-Liège

      dimanche 5 fevrier 2017    15:00

      Hecter Berlioz:La Damnation De Faust

       

      DURÉE : 2:45

      LANGUE : Français

      DIRECTION MUSICALE : Patrick Davin

      MISE EN SCÈNE : Ruggero Raimondi

      CHEF DES CHŒURS : Pierre Iodice

      ARTISTES : Paul Groves(Faust), Nino Surguladze(Marguerite), Ildebrando D’Arcangelo(Mephistopheles)

       

      【Tarif】 24.50 Euros

       

       

      | 声楽曲2017 | 11:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
      アレクサンドル・ネフスキー@オペラシティ
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        「アレクサンドル・ネフスキー」を演るというのでオペラシティへ行ってきた。オケは東響。といえば合唱はもちろん東響コーラス。さてどんな演奏になるだろうか。

         

        昨年初めて、それも生で聴いたのでメロディーはそれとなく覚えていた。

         

        7曲から構成されるが第1曲はオケのみ。なんとなく目を閉じて聴いていたら、いつのまにかゆったりとした豊饒な男声合唱の響きが流れてきた。第2曲に入ったのだ。

        「満たされた至福の時」と言ったら大げさだが、こんなに染み入る人の声に感動したのは久しぶりかもしれない。

        第4曲、力強い合唱が曲を引っ張り、カンタータ最大のクライマックスである第5曲へ。「氷上の激戦」という名前がついているとおり、アダージョから戦闘を描写したオーケストレーションが凄まじい。東響も見事なアンサンブルでその”戦い”を描写していた。途中合唱も入ったが、オケにあれだけ鳴らされるとどんな合唱団も聴こえまい。

        第6曲はメゾ・ソプラノ独唱。演奏が始まると舞台上手から歩みだし、終わると場を共有するかのようにそのまま舞台上のイスに座り、終曲の合唱を聴いていた。

         

        そんな演奏会風景だったが、演奏自体は素晴らしく聴衆の盛んな喝さいを浴びていた。東響ではここ何年かだけみても、すでに4〜5回はこの曲を取り上げているのではという感覚なので、合唱も歌い方がこなれている気がする。

         

        しかしちょっと冷静に考えると、合唱だけの話をすれば合唱らしい響きが堪能できたのは第2曲のみ。誤解を避けるためにあえて言うが、これは合唱団の出来不出来の問題ではなく、曲の構成だから仕方のない話。

         

        こういうけたたましい曲はリズムも印象的で確かに派手であるが、後々まで印象に残るかというとどうだろうか?

        昨年の大阪での公演評でも書いたが、声楽曲の中では取り上げられる頻度がそれなりにあることが益々不思議に感じられる公演後の印象だった。

         

        そうは言うものの、来月は名古屋で同曲の演奏会がある。3回聴けば何か見えてくるかも???

         

         

        〈データ〉

         

        東京交響楽団 東京オペラシティシリーズ 第95回

        2017.1.21(土) 14:00

        東京オペラシティコンサートホール

         

        リムスキー・コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」

        プロコフィエフ:カンタータ「アレクサンドル・ネフスキー」 *

         

        指揮:飯森 範親

        メゾ・ソプラノ:エレーナ・オコリシェヴァ *

        合唱:東響コーラス *

         

        【料金】 A席 6,000円

         

         

         

         

         

         

        | 声楽曲2017 | 22:35 | comments(0) | trackbacks(0) |
        ニュー・イヤー・ガラ・コンサート@オペラシティ
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          職場の方の「無料招待のチケットが余ったので行きませんか?」とのお誘いで、オペラシティへ。

          主催は都の財団で、都政のPRも兼ねてのコンサート。有名なオペラアリアやミュージカルの名曲を、「この人もあの人も知ってる!」といったような一流どころに歌ってもらう、贅沢なもの。しかも司会は元日テレアナの永井さん。

           

          ただ残念なことに、プログラムに曲目は載っているが誰が歌うかの記載がないので、記憶は心もとない。

          印象に残ったのは、NHKのニューイヤーにも出演し、いちばん声がまっすぐ伸びていた感のある森谷さんと見栄えがする金山さん。金山さんはミュージカルでも行けそうなマスクと声の張りがいい。

           

          初めて電子アルガンによる伴奏を聞いたが、50人のオーケストラが演奏しているような様々かつ多重な響きにびっくり。

           

           

          〈データ〉

           

          ニュー・イヤー・ガラ・コンサート

          2017.1.16(月) 19:00

          東京オペラシティコンサートホール

           

           1.  オペラ「椿姫」より“乾杯の歌”

           2.  オペラ「カルメン」より“ハバネラ”

           3.  オペラ「カルメン」より“闘牛士の歌”

           4.  オペラ「ホフマン物語」より“森の小鳥はあこがれを歌う”

           5.  オペラ「蝶々夫人」より“花の二重唱”

           6.  オペラ「トスカ」より“妙なる調和”

           7.  オペラ「セヴィリアの理髪師」より“今の歌声は”

           8.  オペラ「サムソンとデリラ」より“あなたの声に心は開く”

           9.  オペラ「蝶々夫人」より、“ある晴れた日に”

          10. オペラ「トゥーランドット」より“誰も寝てはならぬ”

           

          11. 組曲「惑星」より“火星”(電子オルガンソロ)

          12. オペレッタ「こうもり」より“侯爵さま、貴方というお方は”

          13. オペレッタ「ほほえみの国」より“君こそ我が心の全て”

          14. ミュージカル「ラ・マンチャの男」より“見果てぬ夢”

          15. ミュージカル「オペラ座の怪人」より“All I ask of you…”

          16. ミュージカル「レ・ミゼラブル」より“夢破れて”

          17. ミュージカル「レ・ミゼラブル」より“STARS”

          18. ミュージカル「ニューオーリンズの美女」より“Be my love”

          19. ミュージカル「ジキルとハイド」より“This is the moment.”

          20. ミュージカル「メリー・ウィドウ」より“唇は語らずとも”

          21. ミュージカル「レント」から“シーズンズ・オブ・ラブ”

           

          ソプラノ:高橋 唯、森谷真理

          メゾ・ソプラノ:富岡明子、下園理恵

          テノール:樋口達也、金山京介

          バリトン:大沼徹、加來徹

           

          電子オルガン:清水のりこ

           

          司会:永井美奈子

           

           

           

           

          | 声楽曲2017 | 22:37 | comments(0) | trackbacks(0) |
          第60回 NHKニューイヤーオペラコンサート@TV
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            恒例のニューイヤーオペラ。いくつか感想を。

             

            ・中村さんや森谷さんといった”海外帰国組”の力強い歌唱がいい。

            ・ヘンデルのオペラから3曲は出色の出来。多くの方に知ってもらうには最高の機会。それにしても森さんはバロックオペラも雰囲気どおりに確実に歌いこなす力量には敬服。

            ・中嶋さんの色気ムンムンは年毎に魅力を増しているような気がする。

            ・今日一番の出来は、アイーダ。笛田さんもすばらしかったが、それ以上に清水さんは凄味があり、世界に通用する力量。

            ・藤村さんは切れのある歌唱でコンサートを閉めた。

             

             

            〈データ〉

            第60回 NHKニューイヤーオペラコンサート
            2017.1.3(火) 19:00〜21:00
            NHK Eテレ

            指 揮:広上 淳一
            管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
            合 唱:新国立劇場合唱団、二期会合唱団、藤原歌劇団合唱部

            [ゲスト]鈴木雅明(指揮) / バッハ・コレギウム・ジャパン *

            司会:石丸幹二、高橋美鈴アナウンサー

             

             1.レオンカヴァルロ:歌劇「道化師」から「ほら、急げ」/合唱

             2.ベッリーニ:歌劇「ノルマ」から「清らかな女神よ」/大村博美(S)

             3.プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」から「誰も寝てはならぬ」/村上敏明(T)

             4.プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」から「氷のような姫君の心も」/中村恵理(S)

             5.ロッシーニ:歌劇「セビリアの理髪師」から「私は町のなんでも屋」/上江隼人(Br)

             6.ロッシーニ:歌劇「セビリアの理髪師」から「かげぐちはそよ風のように」/妻屋秀和(Bs)

             7.モーツァルト:歌劇「イドメネオ」から「心乱れ怒りが込み上げる」/森谷真理(S)

             8.モーツアルト:歌劇「魔笛」から「愛の喜びは露と消え」/砂川涼子(S)

             9.モーツアルト:歌劇「ドン・ジョバンニ」から「地獄落ち」/黒田博(Br) 久保和範(Br) ジョン・ハオ(Bs)

            10.ヴェルディ:歌劇「ファルスタッフ」から「この悪党め!」/折江忠道(Br)

             

            11.ヘンデル:歌劇「タメルラーノ」から「非道な者よ、お前に戦いに挑むために」/櫻田亮(T) *

            12.ヘンデル:歌劇「ロデリンダ」から「いとしい人よ あなたはどこに」/藤木大地(Ct)*

            13.ヘンデル:歌劇「ジュリアス・シーザー」から「戦闘のシンフォニア」〜「嵐で木の船は砕け」/森麻季(S) *

             

            14.ヨハン・シュトラウス:喜歌劇「ヴェネチアの一夜」から「ほろ酔いの歌」/中嶋彰子(S)

            15.カールマーン:喜歌劇「チャールダッシュの女王」から「踊りましょう」/中嶋彰子(S)西村悟(T)

            16.ヨハン・シュトラウス:喜歌劇「こうもり」から第2幕フィナーレから/合唱

            17.ジツィンスキー:ウィーンわが夢の街/中嶋彰子(S)西村悟(T)

            18.ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」から友情の二重唱「われらの胸に友情を」/与儀巧(T)高田智宏(Br)

            19.ヴェルディ:歌劇「アイーダ」から二重唱「すでに神官たちは待っています」/清水華澄(Ms) 笛田博昭(T)

            20.ワーグナー:歌劇「ローエングリン」から「婚礼の合唱」(合唱)

            21.ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」から「イゾルデの愛の死」/池田香織(Ms)

            22.マスネ:歌劇「ウェルテル」からオシアンの歌「春風よ、なぜ私を目ざますのか」/福井敬(T)

            23.チレーア:歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」から「苦い喜び、甘い責め苦を」/藤村実穂子(Ms)

            24.ヴェルディ:歌劇「ファルスタッフ」から「すべてこの世は冗談」/出演者全員、合唱

             

             

             

             

            | 声楽曲2017 | 20:27 | comments(0) | trackbacks(0) |
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