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トノの音楽そぞろある記

歌と音楽に関するコンテンツです
ジークフリート@オペラパレス
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    マエストロ飯守による「リング」も第2日目、「ジークフリート」だ。

     

    第一幕はあまり音楽の起伏がないため、ややもすると退屈とは言わないまでも、集中力を持続するにはそれなりに覚悟が必要だった。しかし、第二幕、第三幕と進むにつれて調子は尻上がりに上昇。何といっても第三幕のジークフリートとブリュンヒルデは圧巻!これ以上何を望むだろうかという出来。

     

    ソリスト陣もマエストロ自ら「現在最高の人」を選んだといわれるほどで甲乙つけがたいハイレベルの陣容。しかし、何といっても第三幕の圧唱はもとより、劇全体を引っ張ったジークフリート役のステファン・グールドには圧倒された。

    他のソリスト陣もそうだが、音の減衰とは全く無関係のような歌いっぷり。それも目いっぱい声を張り上げている風はまったくなく、普通に歌っているように聴こえるさまは恐ろしささえ感じる。

    座った席は2階だが、ここは視覚的にはいいが、音響的にはややくぐもって聴こえることは体感的な事実。その席でさえ音が明瞭に聴こえてきたのにはビックリした。

     

    オケの東響も大健闘。在京オケでは歴史もあり、比較的オペラも演奏しているとはいえ、その場数は決して多くはないはず。ましてワーグナーである。序曲を引いて終わりのコンサートとはわけが違うはずだ。

    しかし、第一幕こそもたつき感を感じた個所もあったが、徐々に乗ってきて、最後まで澱みない音の流れを作り出していたことは評価されるべき。

     

    そして、マエストロ飯守。芸術監督として、最初で最後の「リング」を敢行することを考えたらその意気込みは並々ならないだろう。そんな意気込みが空回りすることなく、これまでの築き上げてきた「マエストロのワーグナー」らしく、うねりと静寂さも見事に表現していたのはさすがである。体の切れもよく、体調も申し分ないと見えたので、その分音も歯切れ良かった。

    終演後、ソリストの奮闘に、オケ全員が惜しみない拍手を送っていたのが印象的。オケもさぞ感激したであろうことは間違いない。

     

    今年完結した、ヤノフスキによる演奏会形式の「リング」も素晴らしかったが、やはり舞台付きで見るのは格別。いよいよ今秋に完結するこの「リング」も期待大である。

     

    P.S. 森の小鳥役で出演した日本人歌手4人も健闘。4色の鳥の衣装を纏い、木にとまっている様を模した柱の陰から半身を出して歌っていたが、何を支えにあんな辛い姿勢で歌っていたのだろうか??? 見たところ天井から釣っているようでなかったので、柱の中に作った足用の引っかけ棒に足をかけ、片手は手首を固定し、柱の中に作った引っかけ金具に引っかけた?と勝手な想像をしてみたが...

     

     

    〈データ〉

     

    楽劇「ニーベルングの指輪」第2日

    2017.6.14(水) 16:00

    オペラパレス

     

    リヒャルト・ワーグナー:ジークフリート

     

    指揮:飯守 泰次郎

     

    ジークフリート:ステファン・グールド

    ミーメ:アンドレアス・コンラッド

    さすらい人:グリア・グリムスレイ

    アルベリヒ:トーマス・ガゼリ

    ファフナー:クリスティアン・ヒュープナー

    エルダ:クリスタ・マイヤー

    ブリュンヒルデ:リカルダ・メルベート

    森の小鳥:鵜木絵里、吉原佳子、安井陽子、九嶋香奈枝

     

    管弦楽:東京交響楽団

     

    【料金】 A席 21,600円

    | オペラ2017 | 23:17 | comments(0) | trackbacks(0) |
    神々の黄昏@東京文化
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      ついにマエストロヤノフスキによる「リング」も第3日を迎えることとなった。そしてそのフィナーレを飾るにふさわしい出来に酔いしれた。

       

      ソリストは例のごとく粒ぞろい(ただただ、ジークフリート役を予定していたロバート・ディーン・スミスが体調不良で降板したのは残念。その代役のアーノルド・ベズイエンは水準以上であるのは確かだが、今日の出演者の中ではいま一歩)

       

      中でも、最も印象的だったのはハーゲンを演じたアイン・アンガー。その何物にも微動だにしない、冷徹な容貌(あくまで劇中の話)から発せられる声は、誰もが望むであろう以上の声で聴衆を圧倒。威圧感に満ちた大柄な体格とも相まって、その存在感は抜群だ。

      そのアンガーに容貌からは想像できない鋭い声で対抗したのがグンター役のマルクス・アイヒェ。長方形状のフレームのメガネをかけた姿は一見学者風、インテリ風とも見えるが、歌いだすとビックリ。アンガーとは別種の存在感ある鋭角的な咆哮は堂々とアンガーと渡り合った。

      当然、ブリュンヒルデ役のクリスティアーネ・リボールも書きつられねばなるまい。よくもこれだけの長丁場を音が減衰することなく歌いきれるものかと。。。

      また、このシリーズで常連となった、金子美香、秋本悠希、藤谷佳奈枝、小川里美の日本人歌手も称賛したい。もはや彼女ら抜きでワーグナーを演じることはできないくらい、声質がワーグナー色に染まっていて聴いていて心地いい。

       

      一方、今回のシリーズで管弦楽を務めたN響。ドイツ系の音楽を得意とすると言われてきたが、今日の演奏も含めて、これほどまでに鋭角的な厳しい音、真によく響く分厚い音を聴いたのはもしかして初めてかもしれない。これは明らかにゲストコンマスのライナー・キュッヒル氏の影響と言っていい。

      誤解を避けるために言っておくが、現在のN響のコンマスが云々ということではない。キュッヘル氏のオーケストラの中で鍛え上げた輝かしい経歴・経験そして絶えることのない向上心を見れば、世界中に彼の代わりになりうる人が何人いることか...

       

      今回の座席は1階の4列30番台。キュッヘル氏とはちょうど対角線の位置関係にある。そのせいでもなかろうが、終始第一バイオリンの厳しい音が飛んでくるのが聴こえる。そして音がする方向を再度よく見てみると、キュッヘル氏がマエストロのわずかな動きも逃すまいという形相でマエストロを凝視しながら、あたかもキュッヘル氏の音しか聞こえないような、猛烈な勢いで弓をしならせている姿。また、次幕が始まるほんのわずかな時間も惜しまず、指の動きを何回も繰り返し練習している姿。

      世界の指折りのレベルになれるのは、こうしたことの積み重ねなのだ。

       

      しかし、そんなソリストやオケの力をいかんなく発揮させるような統率力で、最後まで澱みのない流れを作り続けたマエストロをなんと称賛したらいいのやら。終演後のカーテンコールもオケが引き揚げなかったら30分は続きそうなスタンディング・オヴェーション。

       

      演奏会形式とは言え、こんなに充実した「リング」は当面聴けそうにない。過去四年間、年一回ではあるが夢のような時間を過ごせたことに感謝。

       

       

      〈データ〉

       

      東京春祭ワーグナー・シリーズ vol.8

      2017.4.4(火) 15:00

      東京文化会館 大ホール

       

      ニーベルングの指輪 第3日 《神々の黄昏》

       

      指揮:マレク・ヤノフスキ

       

      ジークフリート:アーノルド・ベズイエン

      グンター:マルクス・アイヒェ

      ハーゲン:アイン・アンガー

      アルベリヒ:トマス・コニエチュニー

      ブリュンヒルデ:クリスティアーネ・リボール

      グートルーネ:レジーネ・ハングラー

      ヴァルトラウテ:エリーザベト・クールマン

      第1のノルン、フロースヒルデ:金子美香

      第2のノルン、ヴェルグンデ:秋本悠希

      第3のノルン:藤谷佳奈枝

      ヴォークリンデ:小川里美

       

      管弦楽:NHK交響楽団(ゲストコンサートマスター:ライナー・キュッヒル)

      合唱:東京オペラシンガーズ

       

      【料金】 A席 17,500円

       

       

       

      | オペラ2017 | 22:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
      ラインの黄金@びわ湖ホール
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        びわ湖ホールが今年から4年かかがりで「リング」に取り組むというので、先月に続き出かけてきた。

        で、その成果...期待していたが、それ以上の素晴らしい仕上がりだった。

         

        「リング」といえば、演出家にとって「さて、どんな解釈で仕上げようか」とワクワクすることこの上ない楽しみかもしれない。しかし、観る側にとっては凡庸な演出は飽きてしまうが、かといってあまりな”超演出”は勘弁をと思うことしきりではなかろうか。

        また最近の映像技術の進歩で不可能なことはないと思われる中で、技術に頼りすぎるのも見る側の想像力を奪ってしまうような気がする。

         

        今回演出のミヒャエル・ハンペはプログラムに寄せた「『ラインの黄金』の演出について」の中で、演出家の心情について、「『ラインの黄金』の不思議で超自然的な場面に、何とか適切な解決策を見つけようと格闘するのは、われわれ『びわ湖』の演出チームが最初でも最後でもない。このことはよくわかっているつもりである。われわれが成功したかどうか、成功したとしてもどの程度か、これは『びわ湖』のお客様方に判断していただかなければならないだろう」と語っている。

         

        今回の成功の一翼を担う、演出。一言でいえば、台本を忠実に再現する王道を歩みつつ、物理的に困難な場面は映像技術で補完。それによって超自然現象を現実に手繰り寄せるなど、舞台という限られた空間に多様な空間での出来事を持ち込むことに成功したことにある。

         

        ・冒頭のラインの乙女は粗い点描画のような映像のなかに乙女が泳いでいると思えば、いつのまにか実物の乙女が現れアルベリヒをあしらっている。

        ・まさに2、3人分の背丈と恰幅はあろうかというリアルな巨人が現れて歩き、大声を発し、内輪もめし、金塊を運び出す。

        ・ローゲは大蛇に化けたアルベリヒに絞められそうになったかと思えば、小さな蛙に化けたアルベリヒをいとも容易に捕まえてしまう。

        ・ついさっきまで語り合っていた神々がヴァルハラにかかる虹を歩いて入場を果たす。

        これらは一場面の一例にに過ぎないが、わずかな時間の中で行き来する映像と現実に、聴衆が違和感を感じることなく没入できたことは確かだ。

         

        キャストも水準以上の出来。その中でも印象に残ったのは、フライア役の砂川さんとローゲ役の西村さん。

        お二人ともワーグナーはどの程度経験があるのかは定かでないが、力強く張りのある、真っ直ぐな声は魅力的。特に砂川さんは前にも書いたが声質が劇的に変わった感。一皮むけた印象大。

         

        オケは京響だが大奮闘。2時間半という長丁場ながら途中で弛緩することもなく、音のバランスが崩れることもなく最後まで緊張感を持続していたのは称賛されるべき。

         

        しかし最大の功績者はやはりマエストロ沼尻だろう。

        一音もぶれない序奏から始まって、次々に音楽が流れていく中でも全く動揺せず、一定のリズムを刻んでいく。抑揚のある場面でも力みすぎず激情的になりすぎない、抑制された盛り上げ方だ。

        別の見方をすれば「もっと音のうねりを、音の圧を」と望むのかもしれないが、たぶん、劇の流れを大切にしているのではないだろうか。なんといっても全体のバランスは最高だ。それは終演後のマエストロへの嵐のような称賛が証明している。

         

        終演後のオケピットを見ていたら2、3人のオケの方が舞台に並んだソリストに向かって、小さな横断幕なようなものを掲げてエールを送っていた。何が書いてあったか知る由もないが、それほどまでに出演者自身もスリリングだった公演だったに違いない。

        一回でも多くのワクワク感を誰もが味わえば、何かが変化してくるだろう。

         

        今後のびわ湖「リング」、益々楽しみになってきた。

         

         

        〈データ〉

         

         

        びわ湖ホールプロデュースオペラ

        2017.3.4(土) 14:00

        滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 大ホール

         

        <ニーベルングの指輪>序夜 ラインの黄金

         

        指揮:沼尻 竜典

        演出:ミヒャエル・ハンペ

         

        ヴォータン:ロッド・ギルフリー

        ドンナー:ヴィタリ・ユシュマノフ

        フロー:村上 敏明

        ローゲ:西村 悟

        ファゾルト:デニス・ビシュニャ

        ファフナー:斉木 健詞

        アルベリヒ:カルステン・メーヴェス

        ミーメ:与儀 巧

        フリッカ:小山 由美

        フラアイ:砂川 涼子

        エルダ:竹本 節子

        ヴォークリンデ:小川 里美

        ヴェルグンデ:小野 和歌子

        フロスヒルデ:梅津 貴子

         

        管弦楽:京都市交響楽団

         

         

        【料金】 13,000円

        | オペラ2017 | 23:17 | comments(0) | trackbacks(0) |
        コジ・ファン・トゥッテ@新国立劇場
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          砂田さんからお誘いをいただいて、オペラ研修所修了公演に行ってきた。演目は「コジ・ファン・トゥッテ」

           

          フィオルディリージを演じた砂田さんは、贔屓目なしに演技・歌唱とも素晴らしく、キラ星のごとく輝いていた。

          第1幕の「Come scoglio immoto reata」、第2幕の「Per pieta,ben mio perdona」とも低域から高域までと音の幅があるにも関わらず、その心情を見事に吐露した歌唱は公演中最大の拍手を得ていた(チラ見した限りではマエストロも同様な称賛)

          本来なら砂田さんはコロラトゥーラを駆使するよう曲を最も得意としていると思うが、その技も持っている彼女だからこの難曲も見事に歌えたのだと思う。

           

          デスピーナの城村さんとドン・アルフォンソの氷見さんも好演。

          城村さんはその声質が役柄に求められるものとピタリとハマるよう。レチタティーヴォとアリアも明瞭で音楽に一番乗っていた。その自然な演技と晴れやかな笑顔も加わり、聴いていて心地いい。

          氷見さんは、貫禄十分な太い声と落ち着いた身のこなしで舞台を引き締めた功績は大。

           

          この公演で17期生の方は修了となるが、スタートラインに立ったばかりの心境だろうか。今後のそれぞれの課題に対して精進を続けていってほしい。

           

          しかしこのオペラ、よーく聴いていると出演者のアンサンブルがしっかりしないと魅力が大きく損なわれるうえ、その中で突然アリアが出てきたりと、素人目で見ていても難しい作品。やはりモーツァルトだ。

           

           

          〈データ〉

           

          新国立劇場オペラ研修所終了公演

          2017.2.24(金) 18:30

          新国立劇場中劇場

           

          モーツァルト:コジ・ファン・トゥッテ

           

          フィオルディリージ:砂田 愛梨

          ドラベッラ:小林 紗季子

          グリエルモ:大野 浩司

          フェルランド:水野 秀樹

          デスピーナ:城村 紗智

          ドン・アルフォンソ:氷見 健一郎

           

          指揮:高関 建

          管弦楽:藝大フィルハーモニ管弦楽団

          合唱:東京藝術大学他

           

          【料金】 全席指定 4,320円

           

           

          | オペラ2017 | 23:57 | comments(0) | trackbacks(0) |
          連隊の娘@びわ湖ホール
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            不覚にも前日の朝起きたら、のどが...「もしやカゼ???」と思いながら、その日の夕方にガラガラ声に。

            夜中に何回も起き喉の痛みを感じながら「明日行くのは無理かも...」と思うが、幸いにも咳が断続的に出ず、熱もないので予定通りびわ湖ホールへ向かった。

             

            今日の演目は「連隊の娘」。お話はご存知のように「連隊の中で育てられた娘が、紆余曲折あるものの愛する人と結ばれる」というハッピーエンドストーリー。もっと演奏されてもよさそうな演目だが、演出の中村さんも上演に先立つ話の中で「テナーにハイCが何回も出てくるので、人に恵まれないと難しい」とのこと。

            ソリスト陣は、一部ゲストもいるが、基本的にホール専属の「びわ湖ホール声楽アンサンブル」のメンバーが担った。

             

            さて内容だが、来た甲斐があった、充実の演奏会だった。

            まず、主役二人の出来が出色。

            マリー役の藤村さん。マリーという役を存分に演じきったのではなかろうか。

            前半、連隊という男性中心社会で育ったので、その”おてんば”感をさりげなく、随所に出すことに成功。後半は一転して華やかな衣装に身をつつつんだものの、育った環境の癖が抜けないことに四苦八苦?自由なマリーが全編に溢れていた。

            トニオ役の山本さんもいい。声楽アンサンブルOBとのことだが、のびやかな声は天性のものか。ハイCがある、有名な”Ah! mes amis, quel jour de fête!”も難なく歌い切り、聴衆の盛大な喝さいを浴びていた。

             

            歌唱は原語のフランス語。その他の歌手陣も総じてレベルは高いが、敢えて気になった点を挙げれば、そのフランス語がぎこちなくレベル以上のものに仕上がっていない方もいたことか。今後の課題の一つだろう。

             

            中村さんの演出もいい。演出は聴衆の想像力を引き出すきっかけになればいいのでは?と日頃思っているので、シンプルながらも奇をてらわず、作品の時代背景を聴衆に伝えている姿に共感。

            持論になるが、オペラが日常生活に溶け込んでいる欧米とは違い、手堅い演出こそ日本でオペラの裾野を広げることになると思うのだが...

             

            そして今日の公演の成功は何といっても、マエストロ園田の手腕にある。

            音楽にとって大事な”間”の取り方が絶妙!大阪交響楽団の方々も素直に反応。その結果、音楽がスムースに進行し、オケや歌手陣から出される音が生き生きと聞こえた。そんな感じなので全員が気分よし。その結果、出演者も聴衆も肩を張らずに作品を楽しめたのではないだろうか。

             

            最近、地方での演奏会に通うようになった。それは「すべてが東京にあるわけではない」、別の言い方をすれば、「どれだけ魅力的なプログラムをどんな思いで届けているか。そして演奏の満足度はどうか」という視点から眺めてみたいと思ったからだ。

            そして今日の演奏を聴いてみて、改めて当初の思いは変わらないと思った。

            地方でオペラ公演をすること自体、人材、経費、時間とも相当な覚悟が必要だろうことは想像に難くない。であるなら、創意工夫して満足度の高い公演を続けていってほしいと願うばかり。びわ湖ホールもその一翼を担っていると思うし、今後も大いに期待したい。

             

            来月から始まる沼尻さんの「リング」、当然行きます!

             

            P.S. 返す返すも残念なのは、自らの体調が不十分だったこと。普通の体調ならもっと楽しめたと思うし...周りに座った方々にはMy咳が邪魔にならないよう最大限の配慮をしたつもりですが。。。次回以降気を付けますのでお許しを。

             

             

            〈データ〉

             

            びわ湖ホール オペラへの招待

            2017.2.11(土) 14:00

            滋賀県立芸術劇場びわこホール 中ホール

             

            ドニゼッティ:歌劇「連隊の娘」

             

            指揮:園田隆一郎

            演出・お話:中村敬一

            管弦楽:大阪交響楽団

            出演:びわ湖ホール声楽アンサンブル

               マリー:藤村江李奈(ソプラノ)

               トニオ:山本康寛(テノール)

               侯爵夫人:本田華奈子(メゾ・ソプラノ)

               シュルピス:砂場拓也(バリトン)

               オルテンシウス:林 隆史(バス・バリトン)

               農夫・侯爵夫人:増田貴寛(テノール)

               伍長:内山 建人(バス)

             

            【料金】 5,000円

             

            | オペラ2017 | 22:15 | comments(0) | trackbacks(0) |
            Die Fledermaus@Bayerische Staatsoper
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              ミュンヘンはここ何日か雪だったようで、街中が雪景色。8日の朝も目が覚めると、いつ降りだしてもおかしくないどんよりとしたくもり空。予想通り、まもなくこらえきれなくなった氷の結晶がぱらぱらと落ち始め、またたく間に本降りに...氷の”泣き”と”笑い”は一日中続き、Staatsoperに向かう人々も慎重な足運びをせざるをえない状況に。結局Staatsoperには降りしきる雪を見ながらの入場となった。

              建物外観はギリシャ神殿様式の列柱で壮観だが、内部は意外にも地味な雰囲気。

               

              さて今日の演出はというと、基本は外さないものの、ウィット感が随所に。

              直径3mはあろう大きなリング(結婚指輪の象徴?)を用意して2人でアリアを歌わせたり、第2幕の舞踏会の場面では舞台いっぱいに白いロングテーブルが用意され、時には女性が机上で踊ったり、時には男女別れてテーブル越しに恋の駆け引きを繰り広げたりと忙しい。

               

              第3幕の刑務所内の場面では一昨日と同様に、フロッシュの独断場。

              今日は特に独演会を聴いてるかのような雰囲気で、ドイツ語はさっぱりで笑いや拍手から取り残されたことは変わらないが、「トランプ」とか「プーチン」とかの響きが聞こえたことから想像すると、かなり風刺が効いたフロッシュだったことは確かなようだ。

               

              しかしなんと言っても今日最大の収穫はペトレンコが聴けたこと。作品の魅力を存分に引き出せたかどうかはわからないが、終始キビキビとした音楽運びと手際の良さ、聴衆の熱い支援を考えると、次期ベリリン・フィルの音楽監督も期待十分だろう。

               

              P.S. 第2幕終了後、35分程度の休憩があったが、休憩時間中は会場内の入り口が一斉に閉められて「入場不可」に。予鈴により全員が短時間に再入場する仕組み。たぶん、「場内撮影禁止」のため、著作権管理の関係から休憩時間中に撮影させないことが主な理由だろう、ちょっとびっくり。

               


               

               

              〈データ〉

               

              Die Fledermaus

              Sonntag, 08. Januar 2017

              17.00Uhr - 20.20Uhr

              Bayerische Staatsoper

               

              Musikalische Leitung:Kirill Petrenko

              Regie:Andreas Weirich

              nach einer Inszenierung von:Helmut Lehberger, Leander Haußmann

              Bühne:Bernhard Kleber

              Kostüme:Doris Haußmann

              Choreographie:Alan Brooks

              Licht:Michael Bauer

              Chor:Sören Eckhoff

               

              Gabriel von Eisenstein:Johannes Martin Kränzle

              Rosalinde:Elena Pankratova

              Frank:Christian Rieger

              Prinz Orlofsky:Daniela Sindram

              Alfred:Edgaras Montvidas

              Dr. Falke:Björn Bürger

              Dr. Blind:Ulrich Reß

              Adele:Anja-Nina Bahrmann

              Frosch:Cornelius Obonya

              Ida:Eva Patricia Klosowski

              Ivan:Jurij Diez

               

              Bayerisches Staatsorchester

              Chor der Bayerischen Staatsoper

               

              【Preise】 53.50 EUR

               

              | オペラ2017 | 23:31 | comments(0) | trackbacks(0) |
              Die Fledermaus@Wiener Staatsoper
              0

                日中でも氷点下の寒さの中、会場内のチケットボックスで予約券を入場券に引き換え場内へ。あまりの寒さのためか、華やかに装うというより、早く外気から遮断されて落ち着きたいという雰囲気の人々がほとんどのよう。冬の欧州はどこもこんな感じだろうか。

                しかし、会場内は寒さも吹き飛ばすように満員。観光客や若い世代も多い。

                自分の席は”Galerie”と呼ばれる、いわゆる天井桟敷の席。1階後方には立見席があることは知っていたが、ここにもあるとは知らなかった。

                 

                演出はOtto Schenk誰もが期待し想像しているであろうオーソドックスな演出で、安心して音楽に浸れる。

                しかし、舞台として全曲を見るのはほとんど初めてに近いせいか、通しで聴いて「あれ?そうだったのか...」と今更ながら気づいたことがある。オペレッタと呼ばれる作品にほとんど当てはまるのかどうかわからないが...

                それは作品中、広い意味でのアリアは1〜2割しかなく、ほとんどがセリフだということ。

                 

                通常、作品のあらすじと有名なアリアさえ知っていればオペラはそれなりに楽しめるが、こと今日に限っては違っていた。

                あらすじはわかるので舞台展開は問題ないのだが、セリフに対して反応が出来ない、「笑えない」のだ。

                 

                考えてみれば、この作品の魅力はしとやかなアリアよりもセリフのやりとりの妙が大きい。

                第1幕のアイゼンシュタインとファルケ博士、ロザリンデとアデーレに始まり、第2幕のアイゼンシュタインとアデーレ、アイゼンシュタインとフランクのごまかし合い、第3幕はなんと言ってもフロッシュの独断場。特に第3幕は会場内に「がっはっは!」「わっはっは!」の笑いが絶えなかったが、完全に取り残された感だった。

                 

                しかし時期、場所ともこれ以上何を望むのかと言える状況でこの作品を聴けたことの喜びは、そんな感覚をはるかに超えていた。

                 

                 


                 

                 

                〈データ〉

                 

                Die Fledemaus / Johann Strauß

                Freitag, 6.Januar   16:00 Uhr

                Wiener Staatsoper

                 

                Sascha Goetzel | Dirigent
                Otto Schenk | Regie
                Günther Schneider Siemssen | Bühnenbild
                Milena Canonero | Kostüme
                Gerlinde Dill | Choreographie im 2. Akt "Unter Donner und Blitz"

                Michael Schade | Gabriel von Eisenstein
                Petra Maria Schnitzer | Rosalinde
                Alfred Šramek | Frank
                Elena Maximova | Prinz Orlofsky
                Norbert Ernst | Alfred, ein Tenor
                Clemens Unterreiner | Dr. Falke
                Ileana Tonca | Adele
                Peter Simonischek | Frosch

                 

                【Preise】 75.00EUR

                 

                | オペラ2017 | 23:38 | comments(0) | trackbacks(0) |
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