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ウィーン雑感
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    21日(土曜日)からウィーンに来ている。約10年ぶりの訪問だろうか。

    しばらく遠出の海外旅行はしていなかったが、夏ごろからふつふつと「ウィーンに行きたい!」モードが高まっていた。というのも、初めて海外旅行をしたのが今から25年前の1990年であり、最初に降り立った地が他ならぬウィーンだからである。そう、今年は個人的には海外旅行25周年にあたり、それだけウィーンに対する思い入れも深い。

    1990年9月、この地は晩秋と言ってもいい気候だった。街を歩きながら次から次へと繰り広げられる石造りの建造物の存在感に圧倒されているうち、ふと目がある一点を凝視していた。
    北の地らしく、濃紺の抜けるような青空と、やさしい太陽に照らされた白い雲が淡い黄色身を帯びている様がウィーン市庁舎の彼方に広がっていたのである。それまで見たことのないそのコントラストの素晴らしさは今でも鮮明に覚えている。

    ネットで調べると、ここ何日かのこの地の気温は高めで、時に東京より高い最高気温を記録した日もあったようだ。最低気温でも5,6度であり「もしかしたら意外に寒くない」のかもと思ったりもした。しかし、今日22日は最高気温でも5,6度で、街を歩いていても「芯から冷える」本来の寒さに戻った感がある。

    これまでの訪問で「ツアーでは外せない場所」はほとんど行ってしまったので、今回は初めて行く場所を探した。その場所とは「軍事史博物館」(Heeresgeschichtliches Museum)。
    ここには16世紀から20世紀初頭までの、ハアプスブルク家の戦いの歴史といってもいいほどの、武器や武具などが展示が展示されているが、その中に気になる一枚の図があった。それは欧州全図に、「○○の戦い」の印である剣を交える印が描かれていうものである。
    その数は優に30は超えていただろうか。「なんと多くの戦いがなされてきたことか...」。ハプスブルク家に限った話ではないが、時や時代を超えて、人間の欲望は尽きることがない。その結果の一つとして戦いが起こっているし、その状況は現在でも変わらない。

    1週間前の演奏会のプレトークで、マエストロ曽我が「音楽も時代を映しています。音楽を通じて時代の状況を知り、今に通じるものを感じてほしい」と話していたことを思い出した。その時の曲は「1812」「ウェリントンの勝利」「交響曲第三番”英雄”」だったが、どんな曲でも「作られた時にどういう時代や状況だったのか」を知ることは音楽の理解度の深化に大きく貢献するだろう。

    展示品の中には、かの「ラデツキー将軍」の肖像画もあった。歴史を紐解けば、ヨハン・シュトラウスの数多のワルツも違った響きがしてきそうだ。

    こちらに来て「euronews」というTVを見ているが、パリでの事件以降の欧州各地の動きが連日報道されている。
    「maximum alert extended」という表現の厳戒態勢下で、地下鉄も止まり、人影まばらなブリュッセル。コロッセオを背景に警察が警戒態勢をしくローマ。一方で、マケドニアのある都市の国境付近?での難民と警察との鬩ぎあい。
    いつになったらすべての人々に安寧の日々が訪れるのだろうか...

    第一次大戦時の大砲や砲弾によって天井に穴があいた堡塁など、普段の見聞きする映像だけでは伝わらないリアル感もあり、「軍事史博物館」を訪れたことは、思いがけず、さまざまなことを考えるきっかけを与えてくれたみたいだ。
     
    | その他 | 22:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
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