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La Damination De Faust@Opera Royal de Wallonie Liege
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    ついに来てしまった、リエージュへ。

     

    「ベルギー第五の都市は?」と聞かれて即座に答えられる人は相当なベルギー通以外無理であろう。それほどまでに我々にはなじみがない街ではあるが、「ファウストの劫罰」が演じられるということを聞いて、遥々その街を訪れることになった。"あの日"からなぜそれほどまでに嵌まってしまったのかは自分でもわからないが...

     

    今回はオペラとして上演されるので演出付。そしてその演出はモーツァルトで一時代を築いたRuggero Raimondiが担当するという。ということで今回はその演出から一言。

     

    舞台上の物理的な構造物といったら、半円柱の工事現場の足場のようなものが一対のみ。あとは映像やロールスクリーン通した光でイメージを描いていく手法が取られた。しかし目で見て感じる限りではオーソドックスを基本としつつ、イメージが膨らむ箇所は独自の世界観で表現していた。

     

    冒頭の"農民たちのロンド"で、農民たちが踊りながら入ってきて歌ったり、"地下酒場"の場面では飲んだくれらしく振る舞うなど、台本を忠実に再現した(というかあまりイメージを広げようがないかもだが...)箇所。ただし、あまりに素直すぎて陳腐化の印象を受けてしまう場合もある。最終の「地獄落ち」の場面。舞台に映し出されたのは鎖状に連なった骸骨。ちょっとイメージが安易のような気がしたが...

     

    また"ハンガリー行進曲"の場面では、戦場の実際の映像(たぶん第一次大戦等)や写真が映し出され、それらから飛び出したように合唱出演者がその場面にあった演技をしていくというもの。中には近撮で目を覆いたくなるような写真もあったりだったが、これも現実の姿を直視させたかったのだろうか。

     

    そんななか秀逸と思えたのが、"Dors...で始まる"地の精と空気の精の合唱〜ファウストの夢"の場面。

    白銀色の衣装を全身にまとった精たちが這うようなかたちで薄暗い舞台上に静かに散らばり、固まり、ファウストとともにその夢を表現しているのだ。身動きさえ困難な状況でのアンサンブル、そして入りと同じく静かに引いていく終曲の場面などは見ごたえ十分。

    今日の合唱、”農民たち”や”飲んだくれ”のように、舞台上でいきいきと歌い振舞う場面もよかったが、むしろこの”精霊たち”や”復活祭の合唱”など、バックコーラスのように舞台上に姿を見せないで歌う場面のほうがより精緻にそして舞台と一体化している感だった。

     

    さて、ソリスト陣。手堅い歌唱で最後まで楽しませてくれたが、しかしなんといってもIldebrando D'Arcangeloが一頭地を抜いているのは明らか。

    この曲上演の成功のポイントの一つは”劇の進行係”的な役割もあるメフィストフェレスの出来如何にあるが、マルチな彼はメフィストフェレスも見事にメフィストフェレスらしく歌ってくれた。歌唱の押し出しや機敏な演技も申し分ない。

     

    指揮者やオケの切れ味が今一歩であったため、”三幕終曲の3重唱”や”地獄への騎行”、そして”地獄落ち”も勢いという面ではもっとほしかったとは思う。しかし、海外でこの曲を体感できたことで、この曲の違った魅力に接することが出来た気がする。

     

    また、このリエージュという街。人口は20万人にも満たない地方都市であるが、歴史的な経緯もあるだろうが、国立のオペラハウスが運営されている。こういった街が他の欧州の街にもあるんだろうなと思う時、当地の人々にとってオペラは日常に存在することを改めて感じた次第。

     

    P.S. 幕上に字幕が...よく見るとフランス語、オランダ語、ドイツ語の3カ国対応。この街の位置関係がよくわかる。

     

     

     

    〈データ〉

     

     

    Opéra Royal de Wallonie-Liège

    dimanche 5 fevrier 2017    15:00

    Hecter Berlioz:La Damnation De Faust

     

    DURÉE : 2:45

    LANGUE : Français

    DIRECTION MUSICALE : Patrick Davin

    MISE EN SCÈNE : Ruggero Raimondi

    CHEF DES CHŒURS : Pierre Iodice

    ARTISTES : Paul Groves(Faust), Nino Surguladze(Marguerite), Ildebrando D’Arcangelo(Mephistopheles)

     

    【Tarif】 24.50 Euros

     

     

    | 声楽曲2017 | 11:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
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