ナブッコ@東京文化

  • 2012.02.17 Friday
  • 23:26

上江センセが出演する!それも二期会60周年記念公演のオペラに!その初日を聴いた。
確か会場間もない新国立に聴きに行った時の演目がナブッコ。そしてDVDで若き日のムーティ指揮の爆発的な序曲を聴いて「カッコイイ!」と思ったのもナブッコ。意外と?個人的には思い入れがある曲。

さて、タイトルロールを歌う上江センセ。その第一声はというと...うーん...こころなしか正直物足りなかったなあ(センセごめんなさい)
まずは、聴衆にドカーンと一発かまして、「われ、ここにあり!」と圧倒してほしかった。
もちろんオペラは声量だけなんて言わない。しかし、大概の聴衆は非日常を求めて劇場に足を運んでくる。声量を求められる場面なら、当然内なる欲求がある。それに応えてほしかった。
後半はやや持ち直したものの、その後また戻ってしまい、最後まで調子は出なかったように聴こえた。ただし演技は申し分ない。
一方で終始安定していたのが、ザッカーリア役のジョン・ハオさん。ピーンと通ったバスの声が朗々と会場に響き渡った。

しかし、この日の最高殊勲選手?は合唱団だ!
透きとおった声がひとつになり、「行け、わが想いよ、黄金の翼に乗って」
なにが凄いって、指揮者の指先の動きが止まるまで弱音が途切れることなく続いていた...凄い集中力。見ているだけで緊張し身震いした。
万雷の拍手鳴りやまず、再度もう一度歌った。日本のオペラ公演で合唱がアンコールしたのってあるんだろうか?
自分も初めてだし、二度とこんな凄いオペラの合唱は聴けないだろう。

指揮は弱冠24歳のバッティストーニ。センス抜群だ!
決して有名なアリアがあるわけではない、比較的地味な作品だと思うが、序曲も締まり、全曲弛緩することなく、オペラを完成させた。オケを統率する力は並々ならぬ才能。今後が大いに楽しみだ。


〈データ〉

東京二期会オペラ劇場 ナブッコ
2012.2.17(金) 18:30
東京文化会館

指揮:アンドレア・バッティストーニ
ナブッコ:上江 隼人
イズマエーレ:松村 英行
ザッカーリア:ジョン・ハオ
アビガイッレ:板波 利加
フェネーナ:中島 郁子
アンア:江口 順子
アブダッロ:塚田 裕之
ベルの司祭長:境 信博
合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

【料金】 C席 8,000円

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